弁慶の手割石の割れ具合
 
 
 足利市名草上町の厳島神社周辺に、国指定天然記念物の「名草村ノ巨石群」がある。
 木立の中の巨石は群は、苔むしたり、樹木の根に抱かれているものや、ほこらを乗せたり、御船石、弁慶の手割石などと名付けた巨石もある。
 厳島神社の鳥居方向に戻り、行道山分岐から山道に入る。キジがカァーンと一鳴きして、杉林から飛び去る。20分ほどで松田分岐に着く。少し進むと展望が開ける。白く太いロープのように見える山道が、折れ曲がりながら稜線の林の中に潜っている。遠くの小さな尾根が、波のように幾重にもなって、春がすみの中に浮いている。
 丸太階段を下りて車道に出る。車道区域が藤坂峠である。登り返して急登の稜線をすすむ。
 三角点(387・9m)のある辺りから見晴しが利く。しかし馬打峠でまた車道と交錯する。
 山歩きで鋪装の車道を渡るときはがっくりである。ちょうどいい夢心地のとき、無理矢理起こされたような気分である。おまけに警察のパトカーに出くわす。一気に夢から覚める。低山歩きの付録?
 行道山入口まで約10km。
信太 一高